【後編】Accessサポート終了後も使い続けるの? 知っておくべきリスクとスムーズな移行プラン

 前回の記事では、サポート終了を控えるMicrosoft Accessを使い続けることのデメリットや、情報漏えいをはじめとする深刻なリスクについて詳しく解説しました。

(前編も合わせてご覧ください ⇒ コチラから)

 改めてご案内しますが、Access 2016 および Access 2019 の延長サポートは、 2025年10月14日 をもって終了となります。パフォーマンスの低下やセキュリティの脆弱性、そして業務の属人化といった問題は、期限が迫る中で決して無視できない課題です。

 では、これらの課題を乗り越え、より安全で効率的な業務環境を手に入れるにはどうすればよいのでしょうか。今回の後編では、その具体的な解決策として、Accessからの脱却を成功に導くための「スムーズなシステム移行への道筋」を、7つのステップに分けて徹底的に解説していきます。計画的な移行こそが、将来にわたる安心と企業の成長を支える鍵となります。
 また、弊社では「Access切替無料相談キャンペーン」を実施中です。移行に関する疑問や不安を無料でご相談いただける機会ですので、記事と合わせてご活用ください。

Accessからの脱却!スムーズなシステム移行への道筋

 これらのデメリットを解消し、業務の効率化と将来的な拡張性を確保するためには、Accessから最新のシステムへの移行が強く推奨されます。移行によって、パフォーマンスの向上、セキュリティ強化、クラウド・マルチデバイス対応、属人化の解消といった多くのメリットが期待できます。Accessからの移行を成功させる鍵は、計画的なステップにあります。

システムを構築する女性

Step 1: 課題の整理と現状の見直し

 もちろん、現行のAccessシステムをそのまま新しい環境に移行することも可能ですが、移行は絶好の見直しの機会でもあります。せっかく手を加えるのであれば、長年放置されていた業務上の課題もこのタイミングで洗い出し、改善の糸口を探るべきです。データ容量の制約、複数人での利用、コストや属人化など、解決すべきポイントを明確にします。同時に、Accessファイルのバージョンや利用状況、障害の履歴などを整理しておきます。

Step 2: スケジュール計画の策定

 移行にはデータ作業、システム導入、テスト、教育、切り替えなど多くの工程が含まれます。これらの作業を段階的に洗い出し、社内の業務カレンダーや稼働状況と照らし合わせながら、無理のない現実的なスケジュールを設計することが肝要です。サポート終了日から逆算して計画を立てることが重要です。

Step 3: 代替ツールの選定

 Accessの代替としてどのツールを選ぶかは、今後の業務効率やシステムの柔軟性に大きな影響を与える重要な判断です。単に似た機能を持つものを選ぶのではなく、適したツールを見極めることが重要です。場所を選ばない「クラウド型データベース」、専門知識が不要な「ノーコード/ローコードツール」、既存の業務プロセスを自動化する「データ連携ツール」など、多様な選択肢を比較検討します。

Step 4: 新システムの設計

 既存のAccessで構築されたデータ構造や機能を丁寧に分析し、それらを新しいシステム上でどのように再現・改善するかを検討します。ここで業務の流れや使い勝手の面を配慮したり、将来的な事業拡大や機能追加の対応を考えたりすることで、長く運用していくためのシステム設計ができます。

Step 5: 移行作業の計画と実行

 データの抽出・変換・登録といった基本的な移行作業に加え、画面構成や業務機能の再構築といった開発面も含めて、具体的な実施計画を立てて順を追って進めます。データの整合性や品質、重複や欠損などをチェックして、問題点を洗い出すことが重要です。また、合わせて信頼性の高いデータベースへの移行も検討します。

Step 6: 動作確認テスト

 移行したデータや機能、帳票出力や外部連携などが、新しい環境で要件通りに正しく動作するかを徹底的にテストします。実際にシステムを利用する現場の従業員に参加してもらうことが、実用性の高いシステムを構築する上で不可欠です。「使いにくい」「この機能が足りない」といったリアルな意見を反映させる最後の重要な工程です。

Step 7: 本稼働への切り替え

 すべてのテストをクリアし、新システムに問題がないことを確認した上で、正式に運用を開始します。切り替えはゴールではなく、新たな業務改善のスタートです。本稼働後も、定期的にユーザーのフィードバックを受け取り、必要な改善を行っていくことで、移行が一過性で終わらず、持続可能なIT基盤へと成長していきます。


 なお、Accessからの移行は複雑なプロセスを伴う上、サポートの終了期限も迫っていることを踏まえると、ツールを提供する企業システム開発を専門とする会社に相談することをオススメします。特に、IT専門の部署や担当者がいない中小企業にとっては、自社だけで移行を進めるのは非常に困難です。早い段階で専門家の支援を仰ぐことが、結果として時間とコストを節約し、失敗のリスクを最小限に抑える賢明な選択です。
 もちろんシステムの移行には初期費用がかかりますが、それは将来の安心を買うための費用です。情報漏えいなどの事故で事業が止まってしまうリスクや、『特定の人しか使えない』ことによる無駄をなくし、会社が成長していくための価値ある投資と言えるでしょう。


まとめ

 新しいシステムへの移行は、単なるITインフラの刷新に留まらず、企業のDXを加速させ、未来志向の業務体制を築くための重要な経営判断です。
 サポート終了という明確なタイムリミットが迫る今こそ、Accessに依存した業務環境からの脱却を真剣に検討するタイミングです。企業の安全と成長のために、将来を見据えた持続可能なIT基盤の構築に踏み出しましょう。
 そこで、
   ・Accessの将来性に漠然とした不安を感じている
   ・移行が必要なのは分かるが、何から手をつければよいか分からない
   ・これを機に、他のツールとの連携やデータの一元管理も実現したい
といったお悩みを抱える皆様を支援するため、サポート期限となる10月14日まで、Access切替無料相談キャンペーンを実施しております。専門の技術者を交えたコンサルティングにより、現状の業務課題や運用状況に応じて、最適な移行プランをご提案いたします。まずはお気軽に一歩を踏み出してみませんか?。

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 また、こちらの記事では、オススメの代替ツールをご紹介しております。ぜひ合わせてご覧ください。

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