Microsoft Accessは、低コスト かつ 導入しやすい点から、これまで多くの企業で業務システムとして活用されてきました。しかしその一方で、今まさに見直しの岐路に立たされています。近年、様々な課題に直面し「このままAccessを使い続けていて本当に大丈夫なのか?」という疑念を抱いている方も少なくありません。
事実として、Access 2016 および Access 2019 の延長サポートは 2025年10月14日 に終了します。また、Access 2021も2026年にメインサポートが終了する上、近年のMicrosoftの方針から延長サポートは提供されず、サポート期間が従来より短くなることが想定されています。サポートが終了したAccessを使用することは、企業の存続に関わる重大なリスクを抱え込むことになりかねません。
この記事では、その具体的なデメリットと、安全かつ効率的な業務環境を再構築するための移行プランについて、2回に分けて解説していきます。最後には お得なお知らせ もございますので、ぜひご覧ください。
Accessを使い続けることで起きる4つのリスク
Accessは現在でも、小規模なデータ管理や個人単位での運用においては手軽で扱いやすく、十分に機能するツールです。しかし、事業環境の変化やセキュリティ要件の高まり、ITインフラの進化を踏まえると、サポートが終了したツールを使い続けることが、かえって企業リスクを高めてしまう可能性があります。もちろん、そのまま使い続けることは可能ですが、以下のような深刻なデメリットやリスクが生じることを覚えておきましょう。
1.増大するセキュリティ面でのリスク
サポートが終了すると、Microsoftからのセキュリティ更新プログラムの提供が完全に止まります。つまり、今後発見されるセキュリティの脆弱性に対しては一切の対処がされず、ウイルス感染や不正アクセスに対して無防備な状態になります。
悪意のある攻撃者は、こうした無防備なソフトウェアの弱点を格好の標的とし、ウイルスを送り込んだり、社内ネットワークへ不正に侵入したりします。最悪の場合、自社だけでなく、取引先や顧客にも損害が及ぶ可能性があり、信用の失墜などといった事態を引き起こす恐れがあります。「うちは大丈夫」という根拠のない自信が、取り返しのつかない事態を招く危険性をはらんでいます。
2.変化に順応できない非互換な環境
メインサポートが終了しているAccess 2019以前のバージョンについて、新しい機能の追加や改良は、すでに行われておらず、Microsoftが提供する最新技術の恩恵を受けられません。
しかし、より深刻なのは、新しいOSや他の製品との互換性が保証されなくなる点です。これにより「PCの入れ替え時にシステムが動かなくなる」「既存システムとの連携が取れなくなる」などのトラブルが発生する可能性が出てきます。結果的に、対応に多くの時間とコストを費やし、業務効率を著しく低下させる要因となります。
3.トラブル時に頼れる支援がなくなる不安
Accessのサポート終了後は、Microsoftからの技術的な支援や修正対応が一切受けられなくなります。システムに問題が発生しても、公式の解決策を得ることができなくなり、自力で解決するか、取り扱いしてくれる外部の専門業者を探してお願いするしかありません。
そのため、問題解決や復旧に膨大な時間とコストを要することになります。いざという時に誰にも頼ることができない状態となるリスクが常に付きまとうので、八方塞がりに陥ってしまう前に対策を打って頂きたいです。
4.機能的な制約と進む業務の属人化
Accessは、もともと小規模なデータ管理や個人使用を想定して設計されたツールです。大量のデータ処理や複数人での同時作業には不向きで、データの整合性が取れなくなったり、処理速度が大きく低下したりすることがあります。
また、ファイルサイズにも2GBまでという物理的な制限があります。それがネックとなり、ファイル分割や別ファイルへの退避といった無理な運用で対応し続けるしかなくなり、管理がどんどん複雑化してしまいます。使いこなせる特定の担当者だけが業務を抱え込む、いわゆる「属人化」が進んだ結果、その担当者の異動や退職により、システムの維持自体が困難になったり、引き継ぎに大量の時間を要したりすることとなります。
まとめ
今回取り上げた4つのリスクは、単なるIT部門の問題ではなく、情報漏洩による信用の失墜や、突然の業務停止など、企業の存続そのものを脅かしかねない重大な経営課題です。
サポート終了という明確なタイムリミットが迫る今こそ、Accessに依存した業務環境からの脱却を真剣に検討するタイミングです。「まだ動くから大丈夫」と問題を先送りにするのではなく、企業の安全と将来の成長のために、今こそ具体的な対策を講じるべき時ではないでしょうか。
そこで、
・Accessの将来性に漠然とした不安を感じている
・移行が必要なのは分かるが、何から手をつければよいか分からない
・これを機に、他のツールとの連携やデータの一元管理も実現したい
といったお悩みを抱える皆様を支援するため、サポート期限となる10月14日まで、Access切替無料相談キャンペーンを実施しております。専門の技術者を交えたコンサルティングにより、現状の業務課題や運用状況に応じて、最適な移行プランをご提案いたします。まずはお気軽に一歩を踏み出してみませんか?。
後編では、具体的にAccessからシステム移行する方法や流れについて解説していきます。合わせてご覧ください。
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